よくよせられる相談 -帰国-

当センターによく寄せられる質問をまとめました。

県警からの相談(帰国支援金)

相談

請負会社に雇用され来日した日系ブラジル人が、遠隔地である現場に派遣されて働いていたが不況のため会社が倒産し、現地で放り出されてしまった。言葉ができず知り合いもいない同人は住む場所を失ったあげく、寒さと飢えをしのぐために人家へ上がりこみ警察に逮捕された。現在被疑者として勾留中だが、起訴されることなく来月中旬には釈放される見込み。同人はブラジルへの帰国を希望しているので、4月から始まった日系人離職者に対する「帰国支援金」に該当するかどうかハローワークに相談したところ、求職活動を断念することが支給要件になっているので、まず居住地を管轄するハローワークで求職の手続きを行ったうえで、その後帰国支援金の申請を行う必要があり、支給されるまでに1ヶ月以上かかる旨説明を受けた。
ついてはこの期間中、彼を引き受けてくれる支援団体を紹介していただけないか。当地にも釈放された人たちを支援する団体はあるが、外国人を引き受けられる体制にない。

対応

日系ブラジル人の集住地域である群馬、静岡、愛知など各所へ問い合わせの電話をかけたところ、同胞人の間で「助け合い精神」が盛り上がっていることを感じた。人から人へのネットワークをフル利用し、この緊急時に各地で日系人が運営する支援団体が生まれていることを知る。このうち数カ所の支援施設からこころよく引き受けの連絡をいただき結果を県警に連絡した。対応の素早さに県警も驚いていた。これまでは、日本に住む日系人の繋がりの薄さが喧伝されていたが、いざとなればハートフルな人たちばかりである。この相談を通して、日系人の間に不況をきっかけに相互扶助の精神が高まればよいと感じると共に、日本人支援団体数ヶ所の対応に冷たさを感じた。


その他の相談事例

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2 運転免許証・警察・交通事故
3 医療・保険
4 労働問題
5 査証・在留資格
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