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第61回大会(オンライン) 実施報告
期日: | 令和3年10月30日(土)・31日(日) |
開催方式: | オンラインアプリZOOMによるウェビナー |
主催: | 公益財団法人海外日系人協会 |
後援: | 外務省、独立行政法人国際協力機構、独立行政法人国際交流基金、全国知事会、東京都、独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本政府観光局、 (社)日本経済団体連合会、日本商工会議所、海外日系新聞放送協会 |
協力: | パンアメリカン日系人協会、KYODAI Remittance |
参加登録: | 32カ国 560名 |
第61回海外日系人大会は、令和3年(2021年)10月30日、31日の2日間、ZOOMウェビナーにより、「新時代への挑戦―時空と世代を超えてつながる日系」をテーマに開催しました。
1日目:
秋篠宮同妃両殿下のオンラインでのご臨席のもと、開会式を開催しました。初めに海外日系人協会平井伸治会長が主催者挨拶を述べた後、秋篠宮皇嗣殿下よりビデオメッセージによるおことばを賜りました。続いて、茂木敏充外務大臣、山東昭子参議院議長よりご挨拶をいただいた後、海外日系団体からコロナ禍における現状と対応について9団体より寄せられた報告を上映。さらに、パンアメリカン日系人協会と共催で実施した「6月20国際日系デー」の公式ロゴマーク募集選考結果についてパンアメリカン日系人協会フェルナンド・スエナガ会長が発表しました。基調講演は、合資会社イデアネットワーク代表の松本アルベルト氏が「コロナ禍後の日系人と日系コミュニティの可能性」と題して、コロナ禍における海外、国内日系社会の現況と展望について話し、参加者から寄せられた質疑に答えて終了しました。
2日目:
同じくZOOMウェビナーにより、国際シンポジウム「コロナとたたかう日系社会 今後の課題と挑戦」が行われました。「1.日系団体の活動とその活性化」(モデレーター:中井良則海外日系人協会常務理事)「2.日系メディアと日系博物館の役割」(モデレーター:柳田利夫慶応義塾大学名誉教授)「3.在日日系社会の課題と挑戦」(モデレーター:アンジェロ・イシ海外日系人協会常務理事)と題したそれぞれ60分のパネルディスカッションを行いました。第2パネル終了後には、第2回JICA海外移住「論文」および「エッセイ・評論」授賞作品の発表が中根卓JICA横浜海外移住資料館長より発表されました。第3パネル終了後、田中克之海外日系人協会理事長が、閉会の辞で、大会を振り返り、2日間の日程全てを終了しました。
概要:
今大会は、オンラインで実施し、国内、海外、日本人、日系人であるなしを問わず、申込者は全て参加可能としたため、大会テーマにある「時空と世代を超えて」の文字通り、32カ国560人の参加がありました(近年の大会では20カ国200人程度の海外日系人が参集)。ベルギー、ルクセンブルグ、フィンランド、サモア、モロッコなど、これまで参加のなかった地域からも申込みがあり、海外での日本人・日系人の活動の広がりを印象付けました。 初日の海外日系団体からの報告や、2日目のパネルディスカッションでの報告を通して、医療や、日系団体、日系メディア、博物館等の日系社会の活動は、「デジタル化(オンライン化)」「青年層の日系団体への協力」が進み「国境や地域をこえた日系人の連携」「日系コミュニティの多様化(日系社会以外への活動の拡大、非日系の参加)」が進んでいることが確認されました。 一方、海外での日本語教育の場におけるオンライン授業化により、地域コミュニティの拠点としての日本語学校の存在意義が低下すること、在日日系人の抱える子女教育、高齢化の問題、日本社会との共生ということについても、デジタル化、オンライン化とは次元の異なる問題を多く含んでいることも改めて確認されました。
これまで海外日系人大会では「日系社会間の連携の必要性」が叫ばれ、そのために「国際日系デー」(6月20日)が設けられました。コロナ禍で公募され、今大会において制定されたロゴマークは「連携」を進めるうえで大きな前進となるものと考えます。 大会では、これまで、参加者全員の総意として大会宣言を採択、発表していましたが、今大会では、宣言案を作成し参加者の承認を得ることが時間的に困難であったため、宣言の採択は行いませんでした。
しかしながら、ブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、ブラジル日本商工会議所、日伯文化連盟の連名で、「第61回海外日系人大会宛要望書」としてNHK国際放送に関する要望書(オリンピックでの日本選手の活躍についての放映、ポルトガル語ニュースの放映)の、同じくサンパウロの国外就労者情報援護センターよりは、同様に「『日系四世の更なる受入れ制度』に関する要望書」の付託を受けました。 これらは、NHK並びに出入国管理庁へ、伝達しました。
日程とその様子
【第1日】
10月30日(土)
10:00~
開会
主催者挨拶 海外日系人協会会長 平井伸治
おことば 秋篠宮皇嗣殿下
茂木敏充 外務大臣挨拶
山東昭子 参議院議長挨拶
世界の日系社会からの報告
「国際日系デー」ロゴマークと当選者の発表
10:40~
基調講演 松本アルベルト 合資会社イデア・ネットワーク代表
11:25終了
【第2日】
10月31日(日)
10:00~13:30
■シンポジウム「コロナとたたかう日系社会 今後の課題と挑戦」
パネルディスカッション1「日系団体の活動とその活性化」
モデレータ―:中井良則 海外日系人協会常務理事
パネリスト
岸本グスタボ 日秘日本人移住100周年記念病院 消化器内科医師
日下野良武 ブラジル日本語センター理事長
中村剛之 日墨協会 青年部
ダル・ヒ・ハケウ・ケーラー 南日伯援護協会婦人部
パネルディスカッション2「日系メディアと日系博物館の役割」
モデレーター:柳田利夫 慶応義塾大学名誉教授
パネリスト
室橋美佐 North American Post Publishing, Inc. ゼネラル・マネージャー
木本加志子 KYODAI Magazine 発行人
シェリー・カジワラ カナダ日系博物館館長兼キュレーター
中根 卓 JICA横浜海外移住資料館長
コメンテーター
岡野 護 海外日系新聞放送協会専務理事
平井伸治 社会人類学研究所・東北部キャンパス教授
パネルディスカッション3「在日日系社会の課題と挑戦」
モデレータ―:アンジェロ・イシ 武蔵大学教授、海外日系人協会常務理事
パネリスト
安富祖美智江 NPO法人 ABCジャパン理事長
朝倉美江 金城学院大学人間科学部教授
川崎俊広 (株)友電設代表取締役社長 電友協会副会長
■閉会の辞 海外日系人協会理事長 田中克之